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香蘭女学校中等科・高等科様 NEW
スクールマスターZeusに乗り換え!管理者の負担が大幅に軽減!
- 初の通知表作成時も管理者への質問がゼロ!
- 女子にやさしいインターフェース
シンプルな校務処理で働き方を改革
新しい校務支援システムを3年計画で導入
同校では校務処理のためにPCを活用していたが、10年以上継続している既存の仕組みが非効率的であるという声が各方面から届いていた。
例えば、時間割、成績処理などの校務について、それぞれの担当でなければ処理できないこと。名簿作成などの同じ処理を異なる部署ごとに行っていること。担任は、出欠席のデータを異なる部署にそれぞれ提出しなければならないなどだ。入試と教務のデータ管理もそれぞれが行っており、様式は不統一で共有しにくい状況であった。
そこで、「その人でなければできない仕事」ではなく、「誰でもできる作業」へと変えていく必要があると考え、教務部長に就任した2016年、3年計画で新しい校務支援システムの導入に向けて準備を始めた。
学級担任、教科担任、成績処理担当で課題を整理
船越日出映教頭
校務支援システムのリプレイスの課題は「新システムの選定の時間がない」、「校内のコンセンサス形成が進まない」、「初期投資の予算獲得が難しい」の3点であると考え、この課題の1つひとつに取り組んだ。
まず事前準備として、「教科担当」「成績処理担当」「学級担任」3者の立場で課題を整理。
教科担当者は、「素点」は表計算ソフト(Excel)で作成した指定のファイルに入力、「評点、評定」はCSVファイルに入力して提出と、別々であった。特に、クラスや出席番号が飛び飛びになる選択科目の素点や評定、評点の入力が煩雑であるなど、使いにくさを感じていた。10年以上同じフローで継続していることもあり、昨今指摘されているセキュリティ面にも不安があった。
教務・成績処理担当は、作業フローが煩雑であるため専属となる必要があり、仕事の負担の偏りがあった。また、入学試験から大学進学までのデータ(学籍や成績,模試のデータなど)を連携させて活用したいと考えていた。
学級担任は、出欠席データを教務部と総務部の双方に別々に入力して提出しなくてはならないこと、通知表の差し込み印刷の簡略化、指導要録が手書きのため、手間がかかりすぎる点の改善を希望。部活動、委員会、役員、係などの名簿もバラバラで、都度作成が求められており、これらを一元管理して指導要録や通知表に反映・入力したいと考えていた。
EDIXで情報収集
次に着手したのが、情報収集だ。
2016年の教育ICT関連の展示会「EDIX」で、10社以上の校務支援システムについて、ブースを訪れてヒヤリング。これまで整理した課題を解決できる仕組みについて相談した。
同校教員の6割以上が女性であることもあり、すべての教職員にとって使いやすいように、操作性の良さを重視して3社に絞り込み、詳細を検討。選定したのがウェルダンシステムの校務システム「スクールマスターZeus」だ。
「スクールマスターZeus」は、数回クリックするだけで必要な帳票が出力できる操作性や、シンプルなトップ画面などのインターフェイスが女性教員にも好評で、さらに様々な疑問や要望を伝えるなか、柔軟な対応に好感を得た。
ある課題について質問をしたとき、他社は「カスタマイズ」が必要であるという答えだったが、同社からは、具体的なアドバイスを得られたことも決め手になったという。
教職員全員のコンセンサスを形成
新システム移行については、教職員全員のコンセンサスを得ることも重要だ。
これまでのシステムと異なり、一部の教員ではなく、すべての教員が校務処理に係ることになる。そこで、校務処理を教員が無理強いされていると感じないように、イメージを共有して安心感を醸成できるように、共感できる未来を描き、システムのプロトタイプも提示。ビジョンは「1人ひとりの教員が働きやすくして、生徒と接する時間を確保する」「すべての教員が特性を活かせるように働きやすい環境をつくる」などだ。
「実現したいこと」と「予算」をセットで考えることも重要だ。予算獲得に向け、事務所にもメリットを示すようにした。
「信頼を得る」ことは、コンセンサス形成にとって最も重要であると感じているところだ。
簡単なので担任や教科担当から一切質問なし
導入時にはマニュアルも作成。特に女性教員はマニュアルをよく読む傾向があるようで、導入後の使い勝手に関するクレームはゼロ。
初めての通知表作成に関しても、質問がまったくなかった。
導入により、成績処理工程が減り、校務時間も短縮するなど、想定した効果をすぐに得ることができた。
年配の教員も「成績処理が楽になった」と喜んでおり、教員のストレスが軽減され、働き方改革につながった。
選択科目もミスなく入力
「スクールマスターZeus」では、トップ画面から「生徒に関わること」「教務システムに関わること」「中学入試に関わること」を選択できる。
習熟度別に番号を割り振ることで、少人数選択科目やクラス横断の選択科目などを受講した生徒だけ入力できる。
ロックをかけておけば違う箇所に入力できず、入力ミスも大幅に減った。
これらにより、成績処理担当は、素点の提出を締め切ってから4分後には、帳票の印刷まで終えることができた。
教員はⅰPadからカルテ機能を使って、生徒の成績などを見ながら面談を進めることも予定している。
SEが代案を提案してくれる
それまで表計算ソフト(Excel)を使って地道に行っていた手作業だった学校独自の帳票も、自動化することができた。
同校には立教大学への推薦枠があり、その校内判定会議の資料作成は煩雑であったが、クリック1回で作成できるようになった。
校務処理がシンプルになったことから、若手教員や経験の浅い教員にも仕事やポジションを任せやすくなり、教員の働き方改革につながった。
今回のシステム入れ替えにより、「パッケージシステムでできないこと」は即カスタマイズ、ではなく、SEの柔軟性次第で何らかの対応方法がある、と感じている。ウェルダンシステムは、できない、困った、などの質問に電話ですぐに対応してくれる点も安心感があり、今後もバージョンアップに向けた相談をしていきたいと考えている。
eポートフォリオの連携も計画中
近々では、SNS型eポートフォリオ「Feelnote」と連携することで、教務システムとeポートフォリオの連携を図る。「スクールマスターZeus」のカスタマイズは必要だが、比較的安価に実現できる見通しということだ。
出典:教育家庭新聞 令和元年9月9日号